2011年01月31日

受験生ブルース

不活化ポリオワクチン(IPV)をやる、と昨年11月に決めたら、それはもう忙しい毎日となってしまいました。
患者さんからの問い合わせは、医療連携室に任せることができましたが、病院の(というか僕の)ポリシーとして、ちゃんと説明を聞かないと接種の申し込みができないわけで、すなわち、外来に説明を求めてやってくる患者さん急増、すなわち、午後の空き時間が無くなる、とまぁ、仕事急増となりました。
さらに公立病院で地域住民向けに不活化ポリオワクチンを接種するのはウチが(僕が)初めて、ということもあって、マスコミの取材も急増。
マスコミに取り上げられると、さらに問い合わせ急増、外来にいらっしゃる患者さん急増、これが口コミとマスコミを刺激して、さらに話題が広がる、と急増スパイラルに突入します。
しかも勉強しなくっちゃ、と久しぶりに英語の論文と格闘していますが、まだまだ勉強不足。それを補うために、すでに接種をしている先生や関心を持っている先生を誘ってメーリングリストを作ったら、これまた申し込み急増で対応に追われる始末。
急がないメールの対応は後回しにしたら、未読メールが増える、増える・・・
なんだか、今月は完全にてんぱっています。

そうやってバタバタしているあいだに、外来はいつのまにかお腹の風邪(急性胃腸炎)が消え、代わりにやってきました、今年もインフルエンザシーズン。
最近の流行は新型インフルエンザですから、ちまたでは、昨年かかった子供たちよりも20〜60代の患者さんが多いそうですが、そうは言っても昨年かからなかった子供たちもいるわけで、外来はそれなりににぎわっています。
特にこのところ、中3だの高3だのの受験生がやってきて、「あさって試験なんです」とか泣きついてくださる。
受験だもんねぇ。熱で朦朧として試験を受けるのは悲惨だよねぇ。
幼稚園・小学校・中学校・高校・予備校(笑)・大学と入試を受け続けた人間としては、気持ちは良くわかる。

幸い(?)今年はイナビルという新しい吸入薬が出まして、これが良く効きます。吸入した翌日には熱が下がっちゃう。これなら何とか、別室受験だとしても、熱にうなされずに試験は受けられそうです。
そう説明すると、多くの子供はほっとした表情を見せるのですが、中には肝が据わっているんだかすでに諦めているんだか、別に治らなくてもいいもん、とか語ってくださる。
それもまた、屈折した受験生らしいと言えば、らしいのでしょうか。

最近は2〜3年に1度しか試験勉強をしないわが身(それでも試験勉強するんだ? PALS があるのね・・・)としては、頑張れ〜と心の中で応援しているのですが、まぁ確かにその時代にまた戻りたいか、と尋ねられると悩みます。
夢はいっぱいある時期なんだけれどね。先の見えない不安というヤツも山ほど抱えているんだよね。
出口の見えないトンネルでもがくのは、なかなかエネルギーがいりますね。

そして外来にはついに、熱で顔が真っ赤な子供に混じって、花粉で目が真っ赤な子供もやってくるようになりました。
相変わらず、外来患者で季節を知る小児科医なのでした。



posted by GO at 23:39 | Comment(8) | TrackBack(0) | 雑文