2008年07月27日

はじめての日のように

「これ、美味しいですねっ!」
ソンブーンのスリウォン店で、僕の左隣に座った彼が、「(蟹の)からなしプーパッポンカリー」を食べたときに、思わず声を上げました。

連休の日曜日、古くからの友人たちがなぜかバンコクに集まり、航空券ヲタ話をしながらちょっと昔を懐かしんでいました。
そこに1人、まだ20代半ばの男の子(子か? 笑)が、職場の先輩に連れられてやってきました。
バンコクは初めて、という彼。昼は王宮だのワットポーだの、市内の観光をしていたようです。そういえば最近は、あまり市内観光しないなぁ、と思いながら、彼の話を聞いていました。

様々なカルチャーショックを受けていたようですが、遠い昔、初めてバンコクを訪れたとき、僕も同様のカルチャーショックを受けたのを覚えています。
ビルと車の渋滞と暑さ。
都会の中に広がる古ぼけて壊れかけた家々。
信じられない物価の安さと給料の安さ。
ソイと呼ばれる路地で所在なさげにタバコを吸う男性。
後姿はコカコーラの瓶を思わせる女性たち。
子供たちの屈託の無い笑顔。

ちょっと昔の日本のような。
これがアジアだ、と言われたら、そうなんだろうなぁ、と不思議な感覚にとらわれました。

僕の職場の後輩君は、「そんなにイイなら、一度連れて行ってくださいよぉ」と言って、一緒に旅をしました。いまや彼のほうがどっぷりタイにはまっています。

かれこれ10年近くの付き合いになるタイ人の友人は、13歳のときにチェンマイからバンコクの花街に売られてきました。
たくましくもけなげに(?)したたかに生きている彼女は、今でも妹たちの学費や生活費の面倒をみています。
それを自己犠牲と呼ぶのは簡単だけれど、おそらく彼女の中に自分が犠牲になっている、という思いはそれほど無いような気がします。
そんな彼女の生き様も充分カルチャーショックだったのですが、いつのまにかすべてをマイペンライと受け入れている自分がいます。
1人で夕食とるの寂しいな、と思うとき、いつでも電話1本で付き合ってくれる関係は、いつまで続くのでしょうか。最近、バンコクの収入の安さに悩んでいて、アメリカへ行こうかと考えているそうです。でも、アメリカの物価は、バンコクからは信じられないほど高いんだけどな。

いつのまにかバンコクにはスターバックスができ、ベタ甘のコーヒーを飲まなくてもすむようになりました。
時の経過は、この街にも確かな変化をもたらしています。無くなってしまったお店だって少なくない。デパートには高級品が並んでいます。

それでももしかしたら、この国には変わらない何かが、脈々と受け継がれているような気がします。
それは僕が感じているものなのか、それとも大きな勘違いなのか。
はじめて訪れたあの日からくりかえし感じてきたこと。経験したこと。

懐かしい顔ぶれが揃ったのを見たとき、その場にいない友人たちを想いました。
もはや自分が青春の中にいる、とはいえなくなってきたこの頃、スタバのブラック・コーヒーを飲みながら、かつてこの街で繰り広げられた青春時代を思い返していました。

でも、この街はやっぱり僕にとっては、過去ではなくて、今なんだろうな。現在進行形で動いているように思います。
はじめてこの街を訪れた彼も、こうして僕らのようにこの街にひかれていくのでしょうか。いつか、はじめて食べたプーパッポンカリーの味を思い出して、感慨にふけるのかな。
またこの街で会えるのを楽しみにしています。

posted by GO at 15:29 | Comment(7) | TrackBack(0) | 旅行

2008年07月06日

ほおずき

残り有効期限が1ヶ月ちょっとでなんとかタイに入国させてもらったパスポートは、その後しっかり期限切れとなりました。
気付いたらあと3週間でバンコク行きでしたので、先週の月曜日にパスポートの申し込みに行ってきました。
更新期限が切れてしまうと戸籍抄本が必要ですので、事前に横浜から取り寄せていたあたりまでは準備万端だったのですが、1週間でできるのだろうと思っていたら、9日かかるのね… 千葉は。え? あ、千葉市のパスポートセンターまで行けば7日ですか。そうですか。

受付締め切り時間まであと30分。あわてて近くの駅で、インスタントのパスポート用写真を撮りました。
最近はインスタントの証明写真もデジカメですから、「これでいい?」と出来上がりが表示されるのですが、取り直してみても、どうにも老け顔で(^^;)納得がいきません。って、もしかして、自分が思う以上に老けたんでしょうか??
この写真で10年なんて、いやだなぁ。
やっぱり写真屋さんで撮るかなぁ、とかなりくじけかけていたんですが、まぁいいか、と開き直って県の合同庁舎に走りました。
で申し込んでみたら、出来上がりは7月10日。え〜と、9日ではなくて、10日かかるんですか。早めに申し込んで正解でした。

このパスポートで走り回っていた日も暑かったのですが、特にこの2〜3日、天気が良くかなり暑い日が続いています。金曜の夜は、今年初めてクーラーをかけて寝ました。
大学6年間を北海道ですごしたせいか、それともそもそもそうなのか、結構な暑がりです。どちらかと言うと寒冷地仕様で寒いのは耐えられる。
暑い夏は、クーラーかけてタオルケットにくるまって寝るのが好きです。まったくエコじゃありませんね。
そのくせ暑い暑いバンコクが好きなのですから、我ながら笑ってしまいます。暑がりだけれど、暑いのキライじゃない。

ふと、昨年の今頃はどんな日記を書いていたんだろう、とこのブログをさかのぼってみました。
そうか、病院のトイレに男の子の赤ちゃんが捨てられていたのから、もう1年なんですね。彼はきっとしゃべり始めているのでしょうが、どんな言葉を覚えたのでしょうか。パパ・ママという言葉は覚えていないんだろうなぁ。
未熟児病棟で、スタッフに、両親に愛されながら無呼吸発作だの重症細菌感染症だのと戦っている赤ちゃんを見ながら、同じ様に生を受けた子供たちのたどる様々な道のりに思いを馳せました。
みんな愛されて生まれたのだと信じたいのですが、世の中単純には割り切れないものです。

今日も曇りがちながら、結構暑くなるそうです。
いくつかの水たまりを残して、そろそろ梅雨が駆け抜けてしまうのですね。
梅雨の終わり、ほおずき市の頃。浅草寺なら「ほおずき市」、6月下旬の愛宕神社だと「ほうづき市」と表記するようです。言葉としては「ほおずき」が正しいそうですが、何となく「ほうづき」の方に趣を感じます。
浅草寺のほおずき市は、今年は水曜・木曜なので、ちょっと足を伸ばすのは難しそうです。そういえば、もう2年近く浅草を訪れていないなぁ、と気付きました。多分、あの街をそぞろ歩くには、もう少しかかりそうです。
梅雨明けの空に暑い陽射しが戻ってきた頃、電気ブランを飲みに神谷バーを訪れてみようと思っているのですが、久しぶりに飲む電気ブランは、「過去」と「いま」、どちらの味がするのでしょうか。

posted by GO at 10:37 | Comment(6) | TrackBack(0) | 雑文