2008年03月24日

再会

スクンビットのソイ24を曲がり、タクシーの一群をやり過ごしながら歩いていると、向こうから何となく見覚えのある女性が歩いてきました。ちょっと気になって顔を眺めていたら、向こうもこちらに気づいて「あ〜 先生っ!」 長く僕の外来に通っていた男の子のお母さんでした。気づいたらその後ろで、これも何度となくお会いしたお父さんがニコニコ。
「せんせっ! 久しぶりですぅ〜っ! ご旅行ですか?」 ハイ、 Weekend Holiday です。
聞けば来月バンコクに戻ってくる予定で、家を探したり、子供達の日本人学校の手続きをしたりで来ているのだとか。
お母さんは本当に日本語がペラペラな色白のタイ人で、お父さんはいつもバリッとスリーピースのスーツを着て来院される日本人。どんな仕事をしているのか一度も尋ねたことはなかったけれど、バンコクで仕事ができるわけなんでしょうね。お母さんは子供達の手が離れてから、成田空港のフードコートにあるタイ料理屋さんで働いていました。後輩君の出国を送って行きがてら食べに行っては、しばしば何かしらおまけをご馳走になっていました。

バンコクは都会です。これだけ人の多い街の中でバッタリするのは、とても不思議な偶然でした。
ソイ24は、初めて訪れた場所です(入り口までは何度か来たことがありますが)。昼前に帰りのチケットをピックアップに行った、いつもバンコク発券でお世話になっている、もう7年半のお付き合いになる旅行代理店のご主人に、ヘッドトリートメントのお店を教わって、訪ねる途中でした。
本当に小さな偶然の重なりが再会につながるのでしょうが、もし僕がBTSに乗り損ねていたら、彼らが道の反対側を歩いていたら、こうして出会うことはなかった。そう考えると僕らは、日常の中で、気づかないだけの沢山のすれ違いを経験しているのかもしれません。あるいは出会うということは、何か見えない力に導かれているような、偶然という名の必然があるのでしょうか?


今回のバンコクは、出だしからつまづいてばかりでした。
京成を降りた先のIDチェックで、パスポートの有効期限が今年の5月8日だったことに気づきました。あらぁ。もしかしてパスポート条件、満たしていないかも。チェックインの時に聞かなければ良いのに、思わず尋ねてしまいました。「本当は残り有効期限6ヶ月ですね。でも短期滞在なら、何とかなるかもしれませんね。台北とかだと厳しいんですけど。」 う〜ん、マイペンライで通るのかしらん。ダメもとで行ってみることにしましょう。
さらに、イミグレを抜けてANAラウンジに向かう途中のどこかで、4輪キャスターの1個がもげているのに気づきました。チェックインのときは問題がなかったから、動く歩道のどこかでもげたんでしょう。出国してからだと鞄の修理なんて無理です。新しい鞄を買う時間もない。諦めてそのままバンコクに飛びました。

バンコクが近づくにつれ、少し緊張する自分。でもまぁ、もし入国できなければ、それもまた経験かなぁ。帰りのチケットは E-ticket だから持ってるし(でも出発日変更できるのかなぁ)、代金は後で振り込めば良いかなぁ。とりあえず、別室送りになったら頼み込んでみよう。そう覚悟(?)を決めました。
イミグレでは、愛想の良い若いお兄ちゃんの列に並びました。いきなり入国カードがつき返されたので一瞬あせったのですが、「ここ、サイン。」 あ、そうだ(^^;) 係官はパラパラとパスポートをめくり、沢山のタイ出入国スタンプを見て、「タイビザ?」 ノービザ。3日間の滞在。そう答えたら、笑いながらスタンプをポンポン。それを見てほっと力が抜けたのでした。

入国後はいつものように、そのまま出発階にあがって、外で客待ちをしているタクシーに乗りました。いや、本当はこれ、違反なんですが、まるで出迎えを予約していたかのような態度をとっていると、まぁ大体問題ないあたりが、やはりバンコク。
でもこの運転手さん、スクンビットへの高速の分岐点を間違えて、結局あちこちウロウロしてます。おまけにソイ19がどこかも今ひとつ分かってない。なんだかなぁ。
こうしてドタバタしながらたどり着いた定宿は、どうも前回と同じ部屋をもらった気がしました。何となく狭いんですよ。キングサイズベッドなのに、1人がけのソファーしかないし、窓から見える風景は前回と同様。後でチェックしたら、やはり前回と同室。ふぅん。

なんというか、アップダウンの激しい旅でした。
着いた日はもう深夜なのに、先乗りしている友人と連絡を取って、カオマンガイ(鶏スープで炊いたご飯の上に、ゆでた鶏をのせたもの)を食べに行きました。ラチャダーのソイ・ナトーンを左折、突き当りを右折、その突き当たりに並ぶ屋台の1軒。まわりはタイ人だけです。確かにこんなところまで、ふつーの日本人観光客は来ないでしょうね。ディープな友人です(笑)。カオマンガイもですが、ついてきた鶏の足輪切りの鶏がらスープも、大変美味でした。
コーラ1本を2人で分けて、カオマンガイ2つ、全部で60バーツちょっと(約200円)というのは、さすがバンコクの屋台です。
翌日以降食べまくったカオクルックカピ(前回はまった、まぜご飯)も、お店ごとに微妙にトッピングが異なり、堪能しました。
最終日の夜、件の旅行代理店ご夫妻と一緒した、スクンビット ソイ24のレモングラス Lemongrass での食事もとても美味しかったのですが、メニューの3番目「ポーピア」は、「ポーピア・トード」とは別物ですよね?? ご馳走するつもりがご馳走になってしまいました。深く感謝です。

こんな感じで食に関してはかなり楽しんだのですが、最近行くようになったタイ古式マッサージ屋さんは、今回は大はずれでした(上手な人が仕事中だった)。でも翌日久々に行った有馬温泉本店(本店なの? ソイ・サリカフェ、正しくはソイ・スリウォンプラザというらしいソイにあるお店)では、まぁそつの無い、割と上手なおばちゃんにあたりました。
お土産にいつもの「オリエンタルホテルの Preserved Pineapple (vacuum fried)」を買おうと思ったら、いつもの伊勢丹にお店がない。お店のあった場所は、ジム・トンプソンズ・カフェに化けてました。
あらぁ。どうしましょ。「いつも」じゃない状況に少し困惑。伊勢丹インフォメーションのお姉さんは、サイヤム・プラザにある、というのですが、それってどこ? 困ったときの美津子さん頼みで電話をすると、サイヤム・パラゴンにお店があるのを確認してくれました。いつも感謝です。夕食のお約束があったので、とにかく BTS 使って移動して、広い店内を走り回りましたよ。で、結局待ち合わせをしたエンポリにもあったんですね。今度からはエンポリで買います。

携帯電話の 1-2-call は、ワーテーの AIS までプリペイドのリフィル(リチャージ)に行ったら、とってもカワイイ女の子が今月一杯のプロモーションを教えてくれました。「Toll San」というそのレート、最初の1分が3バーツ、以後1分1バーツだそう。今の僕の契約レートを聞いたら、何だか無茶苦茶高かったので、即座に変更しました。通りでちょっと話すと、すぐ25バーツとか掛かっちゃうわけです。高いと思ってましたが、プリペイド携帯はこんなものかと思ってました。今まで随分損してました? 1500バーツのリフィルで、携帯電話の有効期限は12月に延びました。

帰国時の空港では、3輪になってしまったバッグを転がすのに、本当に汗をかきました。もう絶対にシャワー浴びないと、気持ち悪くて仕方がない。でも、ラウンジでふと思いついて頼んだシャワーに無事ありつけて、汗を流してすっきり&長袖シャツにお着替えができて、とても助かりました。

美津子さんには、「GOさんはいつも帰国日にバタバタしてるわよね〜」と笑われたのですが、違います。今回は「最初から最後まで」バタバタしてました(爆)。唯一のんびりしたのは、お昼までウダウダ寝ていたホテルだけだったりして。
それでも、確かにリフレッシュしたひと時でした。

ほんのひと時の安らぎですが、日本とは全く違う「非日常」を持ち込んで過ごすと、心からほっとします。
多分、バンコクの猥雑さと人々の笑顔が、より効果を高めてくれるのでしょう。それに加えて、多くの思い出? 居心地が良いのは、楽しかった思い出が多いからかもしれません。
この街で暮らしているはずの、沢山の「最近会わなくなってしまった人たち」に、いつかまた「久しぶりだね」と再会できるのかな、そんなことを考えて飛行機へのゲートをくぐったのでした。

posted by GO at 15:32 | Comment(12) | TrackBack(0) | 旅行

2008年03月10日

私のお気に入り My Favorite Things

「そうだ 京都、行こう。」というキャッチフレーズは、日本人の心の奥底に眠る、京の都への憧れをたくみに刺激する、名文句だと思います。
東京駅でこのポスターを目にするたび、そのままふらぁっと新幹線口に吸い寄せられそうになるんですよね。
そういえば昔一緒に働いた女医さんは、土曜の昼に「美味しいもの、食べたいねぇ」と言ってたのですが、そのまま旦那様と京都まで美味しいもの、食べに行ったそうです。月曜日にその話を聞いてのけぞったのですが、いつの間にか似たようなことをしている自分がいます(笑)。

3月生まれの友人たちが京都に集まり、美味しいものを食べる会が企画され、弥生の会と名づけられました。睦月生まれの僕は、祝う側。でも、友人たちと美味しいもの食べられるなら、参加決定です。そういえばこのメンバーの多くは、1月に福岡でやはり美味しいもの、食べていませんでしたっけ? あ、僕も?(笑)

土曜の午後の新幹線で、一路京都へ。
今回は金沢から、超強力な晴れ女の参加があったおかげか、土曜も日曜も、暖かく良い天気でした。前回の川床の会の土砂降りが嘘のよう。

幹事のお旦那様&嫁夫妻のおかげで、美味しいもの、堪能しました。
メインの土曜日宴会は、室町(で良いのかな?)の円屋(えんや)。お塩で頂く手打ちのお蕎麦、絶品でした。赤い近江こんにゃく、美味しかったけれど、赤いこんにゃくというのが不思議でした。牡蠣も美味しかったなぁ。
ここで初体験したのが黒七味。なんともいえない香りと刺激で、すっかりとりこになりました。原了郭のものだそうで、日曜の午前に、高島屋の食品売り場まで買いに行きました。でもどうせ後でもう一度祇園まで出るなら、本店で買えば良かった? 創業は元禄16年(1704年)ということですから、300年の老舗です。今回の旅でお旦那様から、創業100年程度ではまだまだ本当の老舗とは呼ばれない、という話を聞いたのですが、時間の流れの違いを実感しますね。「戦後」って、応仁の乱の後のことでしたっけ?

日曜のお昼は Trattoria 花門(かもん)。町家を改装したイタリアンで、名前の由来は「花嫁の門出」だそうです。ここも趣があって、京都盛り(ポーションが少ない?)ではありましたが食事も美味しく、楽しい時間を過ごしました。
名前の由来通り、結婚披露宴が行なわれていました。

食事のあとは、やはり町家を改装した Robinson(ロビンソン)烏丸でお茶をして、一同解散。いや、本当によくおしゃべりしましたね。
ハートショップ(お店の名前も、これで良かったんだっけ?)へ行く、という女性陣と別れ、僕は四条通から、錦市場・八坂神社・ねねの道・三年坂(産寧坂)を通って清水寺まで。
さらに久しぶりに拝観料を払って、清水寺にお参りをしました。
お旦那様嫁から、「清水寺行くなら、地主神社行ってね〜」と言われてましたので、ここもちゃんとお参りしました。はい、非常に有名な縁結びの神様です。
珍しくおみくじひきました。「半吉」だそうです。なんと言うか、どこまでも煮えきらず中途半端なヤツです(笑)。おみくじは持ち帰らず、結んできました。かわりにお守りを(爆)。いや、ひたすら前向きに(更爆)。
音羽の滝もまわって、本当に久々に、ゆっくりと歩きました。
少しは善男になれたでしょうか?

帰りの新幹線は、新しくできた N700系。グリーン車を奮発して、乗り心地の良さを堪能しました。
1泊2日の旅でしたけれど、かなりリフレッシュできました。

そういえば、「私のお気に入り」三年坂は、石畳から味気ないアスファルト舗装になっていました。工事中なんでしょうか? それとも本当に転ぶ人が出て、石畳をやめたのでしょうか?
趣ぶちこわしの、かなり悲しい状況になっていました。
次に訪れたときは、もとの姿に戻っていると良いのですが…

お世話になった方々、楽しい時間を共有してくれた方々、ありがとうございました。
今度は、どこかな?
posted by GO at 02:52 | Comment(16) | TrackBack(0) | 旅行